DX人材の育成方法と具体例

DX人材・アーキテクト育成の具体例

【DX人材とは?】
DXを担う人材は、DX人材と呼ばれていて、多くの企業や団体で必要とされています。

DXとは何かはこちら

DXのターゲットは新業務と新ビジネスの2つに分かれます。
いずれにしても既成の概念にとらわれずに新しい発想をもってDXをリードできることと、デジタル技術の使い方を理解していることが求められます。
また、DXとデジタル化の違いなどもおさえておくべきです。

DXとデジタル化の違いはこちら
DX・デジタイゼーション・デジタライゼーションの違いはこちら

【DX人材の種類・タイプ】
DXのプロジェクトをリードする人材はプロデューサーと呼ばれています。
さまざまな調査機関などで人材のタイプについてまとめられていますが、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)による5つのタイプを参考にした例で整理します。

DX人材の概要・プロデューサー・ビジネスデザイナー

・プロデューサー:DXプロジェクトのリーダー
・ビジネスデザイナー:企画・立案・推進を行う
・アーキテクト:システムを設計する
・データサイエンティスト/AIエンジニア:デジタル技術やデータ解析に精通
・UXデザイナー:システムのユーザー向けデザインを担当

上記のほかに一般的なエンジニアやプログラマーがいます。

【一般的なDX人材の育成・教育】
企業や団体の人材育成・教育の多数派は、1ヶ月から3ヶ月で以下のプログラムなどで行われています。

・外部講師による講義:IT企業やコンサルティングファームから外部講師を招聘します。
・体験型ワークショップ:上記に加えてワークショップ形式で各自の参加意識を高めます。
・オンライン講座:一般的な内容はオンライン講座で行われます。

【人材像をイメージする】
人材の育成に際して重要なのは、具体的な人材像と必要なスキルをイメージすることです。
これは極めて重要です。

【プロデューサーの例】
例えば、プロデューサーを例とすると、一言でいえば、DXビジネスを実現するリーダーですが、具体的に何をする人材かということになります。
役割を明確化できれば、それに必要なスキルもイメージできます。

DX人材・プロデューサーに求められるスキルの例

・ビジネス企画<企画力>
・準備<事務処理能力とコミュニケーション力>
・ビジネスの立ち上げ<マーケティングスキルと営業力>
・マネジメント<事業管理スキル>

多くの企業や団体でDX人材教育が行われていますが、役割に関しては明確にできていても、
それらに必要なスキルに関しては定義できていないことが多いように見受けられます。

こうしてみてみると、DXのプロデューサーに求められるのは、一つ一つの難しい能力を複合的に持ち合わせている、
いわゆるスーパーマンで、実態としてはごく一握りのタレントでしかないことがわかります。

【アーキテクトの例】
IoTのアーキテクトを例にとって考えてみます。
4段階のレベルに分けてみてみます。

IoTアーキテクトのレベル分けの例

IoTは無線やセンサーなどを使うことが多いシステムですが、一般の企業では、
・性能の測定や向上を目的とする環境を保有していないことと
・構築経験が少ないこと
などから、人材を揃えるのは難しいです。

基本的には習熟したベンダーの人材と一緒に活動しないとなかなか人材の育成は進みません。

【人材不足を解消する方法】
上記の2つのプロデューサーとアーキテクトの人材の例は、本格的なスキルを備えたDX人材はなかなかいないということを示しています。
とはいえ、このように人材像やスキルを明確に整理して共有することの重要性は理解できたのではないでしょうか。

そうすることで、候補者のAさんはここが足りない、あるいはここまでは到達している、
Bさんはこのスキルを上げればよいなどの具体的な対策や計画をすることが可能となります。

そこで、人材難を解決するカギは、一人のスーパーマンのようなタレントを作るのではなく、
一人では持っていないスキルや経験は別の人材と組み合わせることです。

【DX人材育成のメソッド】
ここで、例として筆者のDX人材のメソッドを紹介します。
育成に入る前に、前提と適性について明らかにします。

DXアーキテクトの育成の例

◆前提と適性
人材のタイプを経験や適性から大きく2つに分けます。
1)プロデューサーやデザイナー:企画やマネジメント、マーケティングや交渉にたけた人材
2)アーキテクトなど:技術志向が強い人材

◆アーキテクトの育成の例
基本的には狭い範囲でいいので専門性を極めるということです。
例えば、クラウドとAIを必須として、続いて、BPMSほかの自動化技術、IoT、Web技術などから本人が自主的に進められるものを選択します。

適性に応じて、すべてに強い人材ではなく、特定のテーマや技術にとがった人材を育成します。
必要であれば、複数人でチームで対応すればよいのです。

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